マッスルエナジー

筋肉の中には「伸びていいよ」「リラックスしていいよ」反対に「硬くならないと危ないから緊張して」「これ以上伸びたらダメ」などと信号を出す筋紡錘というセンサーがあります。
マッスルエナジーはこの筋紡錘に対して「緊張を解いてもう伸びてもいいよ」「リラックスしていいよ」と筋肉の緊張や硬さをリセットするテクニックです。
お客様ご自身で軽く力を入れてそれに対して私が動かないように抵抗をかけていきます（等尺性収縮）それに呼吸法も合わせて更に効果的に固まった関節をリセットします、お客様の力を使うので安心、安全なやり方でしかも効果は高い手技となります。

例えば腕が上げずらいとしましょう。
この場合施術者は患者さんに腕を上げてくださいと指示します（力は弱い力で行いますが強さ加減は調整します）　
そしてある特定の所（あらかじめ検査しておきます）にきたら抵抗をかけ腕を一定の場所に保持し７～１０秒後に脱力してもらいます。
これで（筋肉は長さが変わらないで力が入ってる状態の後緩む）という性質から硬くなって動かしずらかった筋肉が筋紡錘に作用して緩むことになります。　　　
ここから更にストレッチをかけることで反対側の筋肉（拮抗筋）も更に緩ませ徐々に腕が上がるようにしてゆきます（実際には呼吸法も入れて息を吐きながら行っていただきます）
ここで重要なのはテストをして腕の筋肉でもどこにに問題があるのか特定し、その特定された筋肉特有の動かし方と方向で細かく施術を行います。
当院では主に肩鎖関節の調整（左右の肩の高さの違い、腕が上がりづらいなどの調整）はマッスルエナジーを使う事が多いです。

マッスルエナジーはムチ打ち損傷や転倒などによる強い筋スパズムがあるような、急性の激しい痛みのある患者に対しても効果があります。
（安静を必要な症状は除く）
また入院患者や寝たきりの方、関節炎により重度の可動制限があったり、骨のもろくなったお年よりの方にも用いることができます。　
検査と調整がセットになっているので、調整前と後で具体的に目で見て改善が確認できるため効果がわかりやすい手技だと思います。
このように負担も少なく、応用範囲も広く、効果も高いテクニックと言えます。